カラフルなデザインの商品が並ぶブラジャーの売り場。“ノンワイヤ”が売れ筋に＝大阪市北区の大丸梅田店
胸元の美しさを追求するブラジャーの売れ筋傾向が変わり始めている。ワイヤ入りが定番だったが、最近はその座をワイヤ無しのブラがじりじり追い上げているのだ。メーカーも相次ぎ新商品を投入し、「ノンワイヤブラ」市場の広がりは勢いを増している。
大丸梅田店（大阪市北区）の婦人肌着売り場「オー?ランジェリーゼ」グンゼショップの伊藤文店長は「この半年、ノンワイヤの問い合わせが急増した」と話す。
補正力を高めたノンワイヤブラを製造?販売するゴールドフラッグ（大阪市中央区）は、「女性の社会進出で１日中、ブラジャーを着用する場面が増えたが、ワイヤ入りよりもノンワイヤの方が体への負担感が少ない」と説明する。
楽な着け心地にしたいが、体形も美しく見せたいという“女心”をつかみ、同社のノンワイヤ品の売上高は年間約６億円に成長。自社商品の比率は約３割で７～８年前に比べ、３倍以上に伸びているという。
大手メーカーも相次ぎノンワイヤ品を投入。ワコールは昨年２月、カップと土台部分の生地を一体成型して補正力を高めた「ファンファンウィーク」（２９４０円から）を発売。グンゼは立体成型技術を生かし、体の曲線にフィットする「トゥシェ３Ｄエアメイクブラ」（２１００円から）を８月に発売した。 「レジャーなど動きのある場面で好評」（ワコール広報）、「色合いや柄の目新しさも受けている」（グンゼ広報）など、各社とも反応は上々。グンゼは今年度、ノンワイヤブラ全体で昨年比２５％増の売り上げを目指す計画だ。 一方、ノンワイヤ品の売れ行きが好調である要因の一つがスポーツ。ランニングやヨガは、最近、女性の間でにわかにブームになっている。運動する際にワイヤー入りを不快に感じる女性が多く、ノンワイヤ品が受ける理由になっているのだ。そうした需要を見込み、ユニクロも運動時に適した「ワイヤレスブラ」を４月に投入。今後、展開商品をノンワイヤ品に絞る方針を示した。 さらに就寝中に乳房が下垂するのを防ぐナイト用ブラとしても人気を後押ししており、ノンワイヤ品はブラジャーのスタンダードになりそうな勢いだ。
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