| 私はゴミ箱 平凡な都市、平凡な風景。 私が見たのは往来を行き交う人や車、聞いたのはがやがやうるさい話声や騒音、頭の中はイカレタ考えと妄想でいっぱいだ。 使われる前は全くゴミではなく、むしろ宝でさえあるかもしれない。人間にエキスを吸い尽くされ、やがてごみになり捨てられる。何の未練もなく、嫌悪感だけが残る。 ゴミの前を通り過ぎるとき、人々は鼻を撮み怒る。怒りは文明病になって、染する。 何トンものゴミが都市の西の溝へ運\u12400 ばれ、埋められた。その結果、土が腐り始めた。 私はその深厚な土地を悼む。発展は土の犠牲なしにはできないのかと。 私は四年も立っている。年をとって、危険な年になった。今の私は一日を一年の如く過ごしている。 私は人に唾されたり、車にぶつけられたり、燃やされたり、幾度もこんな目に遇ったが、それも最悪ではない。 いちばん恐ろしいのは人から非難されることだ。 ある人はゴミを私の懐にごみをぶちまけて、足で私の体を蹴りながら“このボロゴミ箱め”と言った。 私は全身濃い緑色の円柱型のゴミ箱だ。ここ数年来、風に揉まれたり、日にさらされたり、雨に打たれたり、人に燃やされたりした結果、緑色の皮膚が剥げ落ちて、さびが出てきた。 清掃作業員は環境の護衛兵である、それなのに彼らは私の懐で火をつけて、燃えるごみを燃やす。 私の帽子、つまり蓋も掠め取られて、くず鉄として売られた。 政治の時代、経済の時代、科学の時代、理性の時代であるが、最もかけているのは人文の味わいだ。競争社会であり、物質社会であり、更に人間社会で ある。この社会は完全無欠ではない、たくさんの不足と欠陥がある。私もそ う思う。 私はゴミ箱。その欠陥に対して何ができるだろうか？ 私は本来ゴミ箱だが、しまいに無用のゴミになってしまった。 | 
